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ロードバイク初心者に立ちはだかる平均時速30キロの壁
ロードバイクを始めたばかりの頃はその速さに驚くかもしれません。しかし瞬間的に40~50キロ出すことはできても、その速度を維持するのはとても難しいものです。
ロードバイク初心者に立ちはだかるのが平均時速30キロの壁です。
もし時速30キロを維持しながら走り続けることができたら、中級者にステップアップできた証拠です。
居心地がいい平均速度20キロ台
ロードバイクで平均時速20キロで走り続けるのは比較的簡単です。ロードバイクに慣れて、ある程度トレーニングを積んでいけば平均速度を25キロに上げることも可能です。
ロードバイクで走っていると、多くのサイクリストが平均速度20キロ台で巡行しているのが観察できます。
サイクリストにとって平均速度20キロ台は居心地のいい領域なのです。
しかし平均速度が30キロになるとほとんどのサイクリストが維持できません。実際に走ってみると平均時速25キロと30キロには大きな差があることが分かります。
なぜ平均時速30キロに壁があるのか
多くのサイクリストが走り続けられる平均時速25キロに必要な出力は85Wです。この程度のパワーなら一般的な男性であれば長時間出し続けられます。
平均時速30キロに必要な出力は135Wです。時速30キロ付近を境にして急激に空気抵抗が増えて、必要出力がグンとアップしてしまいます。
平均出力135Wを維持するには相応の脚力の持ち主でないと不可能です。
必要な酸素摂取量も時速30キロ付近を境にして大きく変化します。時速25キロ程度なら一般的な心肺能力でも耐えられますが、時速30キロに必要な酸素摂取量をクリアするには鍛えられた心肺能力を要求されます。
ちなみに平均時速30キロを達成できるのはサイクリストの10%程度しかいません。それほど平均時速30キロの壁が高いということです。
ロードバイクの平均速度を上げる方法
空気抵抗を減らす
時速30キロ付近から必要出力が急上昇する大きな理由が空気抵抗です。
時速20キロで走行しているときに発生する空気抵抗はすべての走行抵抗の60%ほどです。
これでもかなりの割合を占めていますが、時速30キロになると空気抵抗は80%まで跳ね上がります。
空気抵抗は低速域から発生しますが時速25キロ~30キロにかけて急激に増加します。
これこそが平均時速30キロの壁であり、この空気抵抗をいかに減らすかによって平均速度の向上につながります。
空気抵抗を減らす方法としてはライディング中のフォームの改善が有効です。
ブラケットポジションなら肘を曲げる、あるいは下ハンを持つなどして前傾姿勢を深くとるようにすれば、空気抵抗を大幅に軽減することができます。
もちろん身体にフィットしたサイクルウエアの着用も必須です。
ライダーの空気抵抗が大きな比重を占めているので、いかに減らすのかが平均速度を上げるポイントです。
効率的なペダリングとトレーニング
持続的にパワーを出し続けるには効率的なペダリングが必要です。
大腿四頭筋、ハムストリング、大殿筋をバランスよく使うことが重要で、踏みつけるようなペダリングではなく、回すペダリングを意識するようにしましょう。
平均速度の向上にはライダーの基礎体力も必要不可欠です。持久力がなければ高速巡行ができないので、しっかりトレーニングを行いましょう。