ロードバイクのホローテックⅡBBの交換方法【クランク】

ロードバイクのホローテックⅡBBの交換方法【クランク】

ロードバイクの駆動系の要となるボトムブラケット

ロードバイククランクを支えるボトムブラケット(BB)は、ペダルから入力された脚力をダイレクトに受けとめる重要なパーツです。

近年は各メーカーから独自のBB規格が作られて乱立している状況ですが、もっとも馴染みがあるBBがシマノ ホローテックⅡです。

そこで今回は、ホローテックⅡ取り付け取り外し交換方法を紹介していきます。

ロードバイクのホローテックⅡBBの交換方法【クランク】

シマノ ホローテックⅡは2種類ある

シマノ ホローテックⅡは2種類あります。

JIS規格

フレームのシェル幅が68mmまたは73mmの場合はJIS規格BBを使用します。

JIS規格BBは左右でネジ切り方向が異なり、左側カップが左回しで緩む「正ネジ」、右側カップが右回しで緩む「逆ネジ」になっているので注意が必要です。

ITA規格

フレームのシェル幅が70mmの場合はITA規格BBを使用します。

ITA規格BBは左右のカップがいずれも左回しで緩む「正ネジ」です。JIS規格フレームには使用できません。

ホローテックⅡを交換するときは必ず自分のフレームに合った規格のものを用意します。

ホローテックⅡの交換方法

用意するもの

BB工具

トルクレンチ

5mm六角レンチ

クランク取り付け工具

マイナスドライバー

プラスチックハンマー

グリス

ボトムブラケットの取り外し方

1.左クランク固定ボルトを緩める

ロードバイクのホローテックⅡBBの交換方法【クランク】

まずは5mm六角レンチを使って左クランク固定ボルトを緩めます。固定ボルトは表裏に2ヶ所あります。

2.クランク取り付けボルトを外す

ロードバイクのホローテックⅡBBの交換方法【クランク】

クランク取り付け工具を使いながらクランク取り付けボルトを外していきます。左回しで緩みます。

3.脱落防止の爪を起こしてから左クランクを外す

ロードバイクのホローテックⅡBBの交換方法【クランク】

脱落防止の爪を先の細いマイナスドライバーなどを使って上げておきます。爪が付いていないクランクもあります。

爪を起こしたら左クランクを外します。

4.右クランクを外す

ロードバイクのホローテックⅡBBの交換方法【クランク】

左クランクを外したら右クランクを外します。固い場合はプラスチックハンマーで軽く叩くと外れます。

5.BBカップを外す

ロードバイクのホローテックⅡBBの交換方法【クランク】

BB工具を使用して左右にあるBBカップを外します。

注意:JIS規格BBは左カップが左回しで緩む「正ネジ」、右カップが右回しで緩む「逆ネジ」です。

ITA規格BBは左右のカップがいずれも左回しで緩む「正ネジ」です。

ボトムブラケットの取り付け方

1.右BBカップを取り付ける

ロードバイクのホローテックⅡBBの交換方法【クランク】

フレームのネジ切り部にグリスを薄く塗っておきます。

右BBカップを取り付けていきますが、まずは止まるところまで手の力だけでネジ込んでいきます。

いきなりBB工具を使いながらネジ込んでいくとネジ山を破損することがあります。

注意:JIS規格BBの右カップは左回しで締まる「逆ネジ」です。ITA規格BBは左右のカップがいずれも右回しで締まる「正ネジ」です。

※BBカップの締め付けトルクは35~50Nmです。

2.右クランクをはめてから左BBカップを取り付ける

ロードバイクのホローテックⅡBBの交換方法【クランク】

まずは右BBカップに右クランクをはめておいてから左BBカップを取り付けていきます。

注意:JIS規格BBの左カップは右回しで締まる「正ネジ」です。ITA規格BBは左右のカップがいずれも右回しで締まる「正ネジ」です。

ポイント:右BBカップに右クランクをはめておいてから左BBカップを締め込んでいくことで、クランク軸と左右のBBカップの平行度が出て、クランクの回転がなめらかになります。

3.左クランクを取り付ける

ロードバイクのホローテックⅡBBの交換方法【クランク】

左クランクをクランク軸にはめて、脱落防止の爪を戻します。

クランク取り付け工具を使いながらクランク取り付けボルトを取り付けますが、指の力で締める程度の力で十分です。

最後にクランク固定ボルトを締めていきますが、表裏のボルトの締め付け具合が均等になるように交互に締めていきます。

クランク固定ボルトの締め付けトルクは12~15Nmです。

※100km程度走行したら左クランク固定ボルトを規定トルクで増し締めしましょう。

ロードバイクのボトムブラケットは、左右カップの平行度を出しながら取り付けることでクランクの回転がとてもなめらかになります。

クランクを空回しして10回転以上回るようになればOKです。

 

シマノ ホローテックⅡボトムブラケットは、左右のBBカップの平行度を出すことでクランクの回転がグンとなめらかになります。逆にいえばセラミックベアリングなど、高価なBBを入れたとしても、左右の平行度が出ていなければまったく無意味ということです。