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ロードバイクとピストの違いや特徴に関する質問
ロードバイクとピストバイクの違いを教えてください。
しかし最近のニュースなどでは、ブレーキを付けていないシングルギアバイクのことをピストと呼んでいるようです。
ピストバイクとはトラック競技用自転車のこと
ニューヨークのメッセンジャーが使用していたことに端を発したピストバイクは、日本でも2005年頃からニューファッションアイテムとして流行してきました。
なかでもノーブレーキピストとよばれる「保安部品を持たない自転車」の危険性が社会問題となって、ピストバイクのイメージが非常に悪くなったのは記憶に新しいところです。
しかしピストバイクの本来の意味は、トラックで行われる競技で使用する自転車のことです。そもそも公道走行を前提としていません。
ピストバイクの特徴
ピストバイクはトラック(周回路)競技で使われる競技用の自転車です。トラックレーサーともいいます。「競輪で使われている自転車」といえば想像しやすいと思います。
ピストバイクはトラック競技で使う性質上、ブレーキを掛ける必要がないので独立したブレーキ装置を備えていません。
使用できるギア比もルールで決められているので、1種類のギアしか備えていません。
またフリーホイールギアを持たない固定ギアなので、ペダルを止めて空走させることはできません。
※シングルスピードでフリーホイールギアが付いている自転車はピストではありません。
もちろん競技のみで使用するので、ライトや反射板などの保安部品は一切持たないのがピストバイクの特徴です。
ピストバイクを公道で乗るための対応策や方法はあるのか
ロードバイクもピストバイクのように競技用自転車です。
しかしロードレースは市街地などの一般公道で開催されることが多く、ヒルクライムやダウンヒルなど起伏に富んだコース設定になっているので、ブレーキや変速機、フリーホイールを備えています。
そのため競技に使用できるロードバイクでも、ライトなどの保安部品を装着することで公道走行が可能になります。
競技用のピストバイクでも、保安部品を取り付ければ公道で乗ることができます。
ブレーキを前後に付けて、ヘッドライト・テールライト、ベルを装着すれば大手を振って公道走行を楽しめます。
実際に私の知り合いでもピストバイクに保安部品を装着してツーリングを楽しんでいる方がいますし、ピスト愛好者のほとんどが法令を守りながらピストに乗っています。
ファッション感覚だけでピストに乗っているごく一部の輩が問題を起こしているだけで、大多数の方は安全に配慮しながらピストバイクに乗っていることを理解してください。
ピストバイクを公道で乗るときはフリーホイールギアを装着するのがおすすめ
ピストバイクにはフリーホイールギアが付いていません。そのため走行中はどんな状況になったとしても、ペダルを漕ぎ続けなければなりません。
問題となるのは下り坂や急停止するときです。下り坂のスピードに足の回転が追い付かずに足を痛めたり、ペダルから足が離れてしまうことがあります。
急停止をするときも、足の動きを一瞬で止められてしまうので足を痛めたり転倒する可能性があります。
もしピストバイクを公道で乗るときは、フリーホイールギアを装着することをおすすめします。
ペダルを踏み込んだ感覚やダイレクトに伝わる推進力は固定ギアならではであり、フリーホイールギアでは絶対に味わえないものですが、安全を犠牲にしてまでも固定ギアを選ぶのは意味が違うはずです。
いまだにブレーキなどの保安部品を装着せずにピストバイクを販売している自転車店が存在します。
もし公道走行を目的にピストバイクを買うときは、しっかりした自転車店で購入することをおすすめします。