サイクリング前の糖分摂取は逆効果・インスリンショックに注意

サイクリング直前の糖分摂取はパフォーマンスを低下させる

ロードバイクは非常にカロリーを消費するスポーツです。

レースに出ないアマチュアロードレーサーでも、ロングライドやヒルクライムをすれば一般成人が必要とする1日の摂取カロリーを軽く超えてしまいます。

ロードレーサーにとってエネルギー補給はとても大切なことですが、摂取タイミングによってパフォーマンスの低下を引き起こすことがあるようです。

サイクリング前の糖分摂取は逆効果・インスリンショックに注意

多量の糖分摂取によるインスリンショックに注意

人間は多量の糖分を摂取して血糖値が急上昇すると、インスリン(インシュリン)の分泌が促されて血糖値を急激に下げようとします。

 インスリンとは

人間の体内で作られるホルモンの一種であるインスリンは、血液中のブドウ糖(血糖値)を減らす作用を持つ唯一のホルモンです。インスリンはすい臓の中にあるランゲルハンス島のβ細胞で作られています。

ロードバイクで走りだす直前に甘いものや炭水化物などを摂りすぎると逆効果になることがあるようです。

糖分や炭水化物を摂取すると血液中のブドウ糖(血糖値)が跳ね上がります。そこですい臓がインスリンを分泌、糖を筋肉に取り込むことで血糖値が下がっていきます。またインスリンには脂肪の分解を抑える働きがあるので、まずは糖から消費しようとします。

この状態でサイクリングに出掛けると筋肉は糖を燃料として動こうとします。しかし体内に残っている糖は少量しかないので、すぐにガス欠状態になってしまいます。

こうなるとブドウ糖を燃料とする脳の働きが鈍くなって、体がだるくなったり疲れやすくなりますが、この現象をインスリンショックとよんでいます。

インスリンショックを予防するには

ロードバイクに乗るとお腹が空くので、食事を済ませてから出掛ける人が多いと思います。

しかしインスリンショックのことを考えるとスタート直前の過剰な糖分摂取はパフォーマンス低下に繋がって逆効果になるようです。

私も経験がありますが甘いものを食べてからサイクリングに出発すると、最初は目が覚めた感じでシャキシャキと体が動くものの、すぐに疲れてしまいます。

運動中の糖分摂取でインスリンショックを予防できる

運動を開始するとインスリンの分泌が抑えられるので、糖分や炭水化物を摂取してもインスリンショックが起きにくくなるようです。

サイクリングに出掛けるときは直前(30分前程度)の食事は避けて、走行中や途中の休憩で糖分や炭水化物を摂取すれば問題ないようです。

運動中の糖分摂取はハンガーノック対策にも有効です。

また果糖は血糖値を上昇させないのでインスリンショックを引き起こしにくいといわれています。補給食を選ぶときは成分にも気を配りたいですね。

 

ロードバイクに乗っていると消化がよくて甘いものを積極的に食べればいいと素人考えで思ってしまいますが、摂取するタイミングを間違えると逆効果になってしまうようです。インスリンショックは関係ないという人もいるようですが、私自身ロードバイクで走りだす直前の糖分摂取を控えたほうが疲れにくいことを体験しているので、とりあえず意識するようにしています。